シェアハウスとワンルームの賃貸はどちらが良いのでしょうか。それぞれの違いや、メリット・デメリットを分かりやすく紹介します。
目次
シェアハウスとワンルーム賃貸の違い
シェアハウスとワンルーム賃貸の大きな違いを下記にまとめました。
シェアハウス | ワンルーム賃貸 | |
居住スタイル | ・1つのアパートを複数人でシェアする ・共用スペース(バス、トイレ、廊下など)がある ・寝室は個室タイプと、共有タイプ(ドミトリー)がある |
・通常の賃貸と同じく、個人の部屋に住む ・水回り(バス、トイレ、キッチン)が同じ室内にある |
初期費用 | 65,000円~105,000円 | 315,000円~460,000円 |
家賃 | 40,000円~60,000円 | 40,000円~70,000円 |
共益費の使われ方 | ・水道光熱費 ・インターネット代 ・共用で使う備品等 |
・入居者全体が使うスペース(玄関等)の清掃 ・アパートの維持のため |
居住スタイル
シェアハウスとワンルーム賃貸、そもそもの大きな違いは居住スタイルです。シェアハウスとワンルーム賃貸は似ているようで、形態が異なります。
シェアハウス
シェアハウスは、1つのアパートを複数人でシェアするスタイルです。キッチン・バス・トイレなどの水回りや廊下などは共用で使います。それぞれの部屋=寝室は、個室のタイプと共有タイプ(ドミトリー)があり、共有タイプの方が家賃が安いです。
ワンルーム賃貸
ワンルーム賃貸はシェアハウスとは異なり、個人で(1人で)住みます。通常の賃貸アパートと同じです。キッチン・バス・トイレなどの水回りも、すべて自分だけで使用できます。
必要な初期費用
シェアハウスとワンルーム賃貸では、必要な初期費用がそれぞれ違います。
シェアハウス
シェアハウスで必要な初期費用は、下記の通りです。
- 契約金(保証金)
- 日割り家賃(前払い家賃)
- 日割り共益費(前払い共益費)
それぞれを合計すると、およそ65,000円~105,000円になります。この金額が、シェアハウスに住む際に必要な初期費用です。
ワンルーム賃貸
ワンルーム賃貸の初期費用は、いくらくらいなのでしょうか。必要な初期費用は、下記の通りです。
- 契約金(保証金)
- 日割り家賃(前払い家賃)
- 日割り共益費(前払い共益費)
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 火災保険料
- 鍵の交換費用
シェアハウスよりも支払うべき費目が多く、約315,000円~460,000円とまとまったお金が必要です。
共益費の使われ方
シェアハウスとワンルーム賃貸、どちらも共益費として毎月決まった額を家賃とともに支払います。しかし使われ方が違います。
シェアハウス
シェアハウスで支払う共益費は、主に以下のようなことに使われます。
- インターネット代
- 水道光熱費
- 共用で使う備品等
一人暮らしなら自分で支払わなければならないものも、シェアハウスなら共益費として決まった額を支払うので(ワンルーム賃貸よりも)費用が抑えられます。
ワンルーム賃貸
ワンルーム賃貸での共益費は、以下のために使用されます。
- 入居者全体が使うスペース(玄関等)の清掃
- アパート全体の維持のため
部屋それぞれは個人で使っていますが、玄関や廊下など全体が使うスペースそしてアパート全体を維持するために共益費が使われます。共用で使う部分を、住んでいる皆がお金を出し合って維持しているということです。
シェアハウスvsワンルーム賃貸、それぞれの費用を比較
シェアハウスとワンルーム賃貸、それぞれの費用を比べてみました。
家賃
シェアハウスの家賃相場は、およそ40,000円~60,000円です。国土交通省の調査によるデータより引用しています。
引用:シェアハウスに関する市場動向調査結果について|国土交通省
またワンルーム賃貸の相場は、約40,000円~70,000円です。全国賃貸管理ビジネス協会の2022年の調査結果より引用しました。
シェアハウス | 40,000~60,000円 |
ワンルーム賃貸 | 40,000~70,000円 |
シェアハウス・ワンルーム賃貸とも最低額は40,000円と同額ですが、最高の平均値は1万の差があります。毎月の費用を少しでも抑えたいなら、シェアハウスの方が良いでしょう。
初期費用
シェアハウスの初期費用は約65,000~100,000円ですが、ワンルーム賃貸だと約315,000~460,000円です。最低ラインで比較しても、およそ4.8倍ほどの差があります。
シェアハウス | ワンルーム賃貸 | |
合計 | 65,000~105,000円 | 315,000~460,000円 |
契約金(保証金) | 30,000円 | 0円 |
日割り家賃(前払い家賃) | 30,000~60,000円 | 40,000~70,000円(家賃1ヶ月分) |
日割り共益費(前払い共益費) | 5,000~15,000円 | 5,000~10,000円 |
敷金 | 0円 | 70,000~140,000円 |
礼金 | 0円 | 70,000~140,000円 |
仲介手数料 | 0円 | 70,000円(家賃1ヶ月分) |
火災保険料 | 0円 | 15,000円 |
鍵の交換費用 | 0円 | 15,000円 |
初期費用がほとんどかからないワンルームもある
ワンルーム賃貸だと、まとまった額の初期費用が必要です。しかし中には、初期費用がほとんどかからないワンルームも存在します。クロスハウスが管理している、『家具家電付きワンルーム』です。
初期費用として必要な金額は、たった5万円のみ!保証金・敷金・礼金は一切不要。前払いの家賃や共益費も支払わなくて良いのがメリット。また家具家電も備え付きなので、すぐに入居できます。
シェアハウスのメリットとデメリット
ここからは、シェアハウスとワンルーム賃貸のメリット・デメリットを挙げてみました。
シェアハウスのメリット5つ
まずはシェアハウスのメリットで、以下の5つです。
- 初期費用が安く抑えられる
- 水道光熱費などが共益費に含まれているので、毎月の収支管理がしやすい
- 家賃の相場も比較的安い
- 家具家電付きのところも多く、すぐに入居できる
- 色んなタイプのシェアハウスがあり、自分の目的に合ったところが選べる
シェアハウスのメリットは、なんといっても初期費用が安く抑えられる点でしょう。敷金・返金や仲介手数料、前払いの家賃等が不要なのでその分かかる費用が少ないです。また毎月決まった額を支払う共益費に、水道光熱費やインターネット代が含まれています。水道光熱費などは毎月変動するのが普通ですが、固定額として支払うので収支管理しやすいのもシェアハウスならでは。
家賃の相場も比較的安いです。個室では無く共有のドミトリーなら、より安く済ませることができます。シェアハウスでも家具家電付きも多く存在し、こういった物件を選べば自分でそろえる必要が無いのですぐに入居できるのもポイント。
ジム付きやシアタールーム付きのシェアハウスといった設備が整った物件の他、交流メイン・女性専用・ペット可能・ファミリー向け‥など、色々なタイプのシェアハウスがあります。自分の目的に合ったところが選べるのは、ワンルーム賃貸には無いメリットといえるでしょう。
関連記事:シェアハウスのメリット11選!シェアハウスの良いところまとめ
シェアハウスのデメリット4つ
続いて、シェアハウスのデメリットです。
- プライバシーの確保が難しい
- 共用スペースを、自分が求める時間に使えないこともある
- 生活リズムが合わないとストレスになる
- 人間関係でトラブルが起こる可能性もある
シェアハウスのデメリットは、共用スペースがある分プライバシーの確保が難しい部分がある点です。自分の部屋(個室)はあったとしても、他の住人と一切関わらないのは難しいです。明日は休みだから夜遅くまで映画を‥と思っても、シェアハウスのリビングは共用なので自分が求める時間に自由に使えない可能性も高いです。
また様々な人が集まっているので、それぞれで生活リズムが異なることもストレスになるでしょう。仕事・食事・睡眠‥一人なら何の問題もないですが、自分と生活リズムが合わない人との暮らしは思った以上に負担になりやすいです。それゆえ、人間関係でのトラブルが起こることもあります。
関連記事:シェアハウスのデメリット11選!何が悪いのか徹底解説
ワンルーム賃貸のメリットとデメリット
続いて、ワンルーム賃貸のメリットとデメリットを見ていきましょう。
ワンルーム賃貸のメリット5つ
ワンルーム賃貸のメリットは、下記5つです。
- プライベート空間が保たれ、自由に生活ができる
- ライフスタイルに合わせた居住地が選べる
- 部屋を自分好みにカスタムできる
- 人も呼びやすい、外泊も自由
やはりシェアハウスとは違い一人で暮らすので、プライベート空間がしっかりと保たれて気兼ねなく自由に生活ができるのはワンルーム賃貸の大きなメリット。自分しか住んでいないので、部屋も自分好みにカスタマイズできます。常識的な範囲で人も呼べますし、また外泊も自由に可能です。
職場から近いところ・駅チカ等ライフスタイルに合わせた居住地を、豊富な物件数から選べるのも利点。
ワンルーム賃貸のデメリット4つ
ワンルーム賃貸のデメリットは、下記4点です。
- 初期費用が高く、まとまったお金が必要
- 住むまでに時間がかかる
- セキュリティが弱いところだと危険
- 孤独が嫌な人には辛い
最大のデメリットは、初期費用が数十万円とまとまったお金が必要な点です。家賃が安くても、最初にある程度のお金が無いとワンルーム賃貸に住むことは難しいです。また審査もあるため、入居までには時間を要します。
ワンルーム賃貸は家賃が安いところほど、セキュリティが弱めです。特に女性一人で住む場合は、危険なので気を付けてください。多少家賃が高くてもオートロックや防犯カメラが完備されている物件を選んだ方が無難。そして一人暮らしなので、孤独が嫌な人には向いていません。人との交流を求めるならば、シェアハウスを選びましょう。
シェアハウスに住むのが向いている人の特徴5選
シェアハウスに住むのが向いている人の特徴を、5つまとめました。
1.初期費用、引越し費用をできるだけ抑えたい
初期費用・引っ越し費用を安く、できるだけお金をかけずに済ましたい人はシェアハウスがおすすめ。ワンルーム賃貸なら数十万円かかりますが、シェアハウスなら数万円で済みます。共用で使う家電は完備されているので、自分で使う物だけを用意すれば良いです。最初にお金をかけたくない人は、シェアハウス一択です。
2.他人と暮らすことが苦痛では無い
シェアハウスは、他人と暮らすことが苦痛では無い人に向いています。シェアハウスで暮らす以上、必ず他の住人とは出会います。自分の部屋があっても、どこかの場所に人が居ても気にならない人が良いです。
3.他人の価値観を許容できる
また他人の価値観を許容できる人でないと、シェアハウスで住み続けるのは難しいでしょう。育った環境・年代など違う様々な人が集まるので、相手の価値観を受け入れられる人がシェアハウスに向いています。
4.自分の趣味に合う人と交流しながら暮らしたい
ペット好き・DIY好き・ジム好き・国際交流が盛ん‥等、色々なコンセプトのシェアハウスが増えてきました。自分の趣味に合う人と交流したい人は、こういったコンセプト型のシェアハウスに住むのがおすすめ。自分と趣味が同じなので話も合いますし、より仲良くなれます。ワンルーム賃貸には無い、特徴といえるでしょう。
5.短期・一時的に住まいを探している
シェアハウスは、短期契約可能な物件も多数存在します。短期で住むのが可能な物件は、他も短期契約の住人が多いです。一定の期間のみなので、割り切って住めます。出張時など一時的に住まいを探している人は、ホテル暮らしよりもシェアハウスの方が安く済む可能性も。
関連記事:シェアハウスに向いている人の特徴7つ
関連記事:シェアハウスに向いてない人の特徴10
ワンルーム賃貸が向いている人の特徴3選
最後に、ワンルーム賃貸が向いている人の特徴を紹介します。
1.プライバシーは絶対に確保したい
プライバシーは絶対に確保したい人は、ワンルーム賃貸一択です。シェアハウスの定員数がいくら少人数でも、プライバシーを完全に確保するのは難しいです。部屋全体を自分だけで使いたいなら、ワンルーム賃貸を選んでください。
2.自由にマイペースに暮らしたい
ワンルーム賃貸ではシェアハウスのように他の入居者が居ないので、自分だけで自由に暮らせます。夜更かし・散らかっていても、誰にも迷惑をかけません。自分の生活スタイルに沿って、マイペースに暮らしたい人はワンルーム賃貸が向いています。
3.家族や友人などを自由に呼びたい
シェアハウスでも、基本的には家族・友人を呼ぶことは可能です。しかし他の住人に声は掛けるべきですし、物件によっては呼ぶことが不可能なところも。女性専用のシェアハウスなら、家族でも男性NGの物件があります。
しかしワンルーム賃貸なら、そういったことは気にせず誰でも自由に呼んで泊めることができます。
シェアハウス・ワンルーム賃貸、どちらに住むのが良いのか?自分の求める生活に焦点を合わせて、よく考えて決めましょう。
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